現在のテニスの大会はハードコートで行われる大会が全体の6割近くを占めているほど、ハードコートの大会が多いです。
しかしハードコートが多くなったのは割と最近の話で、以前はクレーコートがかなりの割合を占めていた時代もありました。
そこで今回はオープン化以降(1968年)ハードコートの大会で優勝回数が多い選手を歴代と現役別で調べて、情報をまとめていきます。
ハードコートの大会での優勝回数(歴代)
男子のツアー大会のうち、ハードコートの大会で優勝回数が多い歴代上位10人です。
またハードコートの大会のうち、グランドスラム、マスターズ、ツアーファイナル、オリンピックなどのビッグトーナメントに限定した優勝回数でも別に歴代上位10人をまとめました。
優勝回数トップ10
1 | ロジャー・フェデラー | スイス | 71回 |
2 | ノバク・ジョコビッチ | セルビア | 59回 |
3 | ジミー・コナーズ | アメリカ | 48回 |
4 | アンドレ・アガシ | アメリカ | 46回 |
5 | ピート・サンプラス | アメリカ | 36回 |
6 | アンディ・マレー | イギリス | 34回 |
7 | イワン・レンドル | アメリカ | 31回 |
8 | ロッド・レーバー | オーストラリア | 24回 |
9 | ステファン・エドバーグ | スウェーデン | 23回 |
10 | ジョン・マッケンロー | アメリカ | 22回 |
歴代1位は現役で、現在も記録を更新し続けているロジャー・フェデラー選手で71回。
フェデラー選手は通算のツアー優勝回数が100回を超えていますが、そのうちの7割をハードコートでの優勝が占めています。
2016年からわずか5年間でハードコートの大会で14回もの優勝を果たし、このハードコート優勝回数の歴代ランキングも5位から2位に上がってきました。
3位は歴代最強のプレイヤーとも言われ、キャリア通算の優勝回数は109回と歴代1位の記録を持っているジミー・コナーズ選手で48回。
初めにも少し触れましたが、以前はハードコートの大会がそれほど多くなかったので、現代に活躍している選手の方が圧倒的にハードコートでの優勝回数は稼ぎやすいです。
それを考えるとハードコートの大会がそれほど多くない1970年代に活躍していたコナーズ選手が歴代3位につけているというのはかなり驚きです。
ビッグトーナメントでの優勝回数トップ10
1 | ノバク・ジョコビッチ | セルビア | 41回 |
2 | ロジャー・フェデラー | スイス | 39回 |
3 | アンドレ・アガシ | アメリカ | 21回 |
4 | ピート・サンプラス | アメリカ | 17回 |
5 | ラファエル・ナダル | スペイン | 16回 |
6 | イワン・レンドル | アメリカ | 15回 |
6 | アンディ・マレー | イギリス | 15回 |
8 | ジョン・マッケンロー | アメリカ | 11回 |
9 | ジミー・コナーズ | アメリカ | 9回 |
10 | ステファン・エドバーグ | スウェーデン | 8回 |
ビッグトーナメントに限った場合には優勝回数が最も多かったのはジョコビッチ選手です。
特にジョコビッチ選手の場合はハードコートのマスターズでの優勝回数が多く、マスターズの優勝だけで6割以上を占めているほどです。
大きな大会での成績はジョコビッチ選手にやや引けを取る結果となりました。
ただフェデラー選手はマスターズの一つ下のATP500クラスのグレードの大会でかなりの優勝回数があるので、小さな大会ばかりで回数を増やしているというわけでもありません。
3位は全体では4位だったアガシ選手。
アガシ選手は母国アメリカでのマスターズでかなりの優勝を重ね、グランドスラムでは全豪で4度の優勝を果たしています。
また、全体のランキングでは3位だったコナーズ選手についてですが、コナーズ選手が活躍していた時代はハードコートのビッグトーナメントが殆ど無かったので、ここでの順位が下がってしまうのは仕方がありません。
ハードコートの大会での優勝回数(現役)
こちらはハードコートの大会での優勝回数で現役選手のみのランキングになっています。
歴代の場合と同様にハードコートの大会全てでの優勝回数と、ハードコートの大会のうちビッグトーナメントでの優勝回数をまとめていきます。
優勝回数トップ10
1 | ロジャー・フェデラー | スイス | 71回 |
2 | ノバク・ジョコビッチ | セルビア | 59回 |
3 | アンディ・マレー | イギリス | 34回 |
4 | ラファエル・ナダル | スペイン | 22回 |
5 | ジョー・ウィルフリード・ツォンガ | フランス | 17回 |
6 | マリン・チリッチ | クロアチア | 14回 |
7 | 錦織圭 | 日本 | 10回 |
7 | ジョン・イズナー | アメリカ | 10回 |
9 | スタン・ワウリンカ | スイス | 9回 |
9 | ガエル・モンフィス | フランス | 9回 |
9 | ジル・シモン | フランス | 9回 |
歴代のランキングと同様に1位、2位はフェデラー選手とジョコビッチ選手、そして3位は歴代6位のマレー選手となっています。
そして4位がナダル選手で歴代の全体では10位内に入りませんでしたが、ビッグトーナメント限定のランキングだと5位に付けていました。
ここまではやはりきれいにビッグ4が上位を独占しています。
5位以降を見てみると、まずビッグ4に最も近いのがツォンガ選手で17回の優勝。キャリアハイは5位のツォンガ選手ですが、ハードコートの優勝回数では世界でもトップクラスの成績です。
その次は14回のチリッチ選手で、チリッチ選手は全米オープンやシンシナティマスターズなどハードコートのビッグトーナメントの優勝経験もあります。
そして7位に10回の優勝で日本の錦織圭選手がランクイン。ビッグトーナメントでの優勝はありませんが、ATP250メンフィスでは4連覇を達成した事もあります。
またこのトップ10のうち最も若いのが錦織選手となっています。
ビッグトーナメントでの優勝回数トップ10
1 | ノバク・ジョコビッチ | セルビア | 41回 |
2 | ロジャー・フェデラー | スイス | 39回 |
3 | ラファエル・ナダル | スペイン | 16回 |
4 | アンディ・マレー | イギリス | 15回 |
5 | ジョー・ウィルフリード・ツォンガ | フランス | 2回 |
5 | マリン・チリッチ | クロアチア | 2回 |
5 | スタン・ワウリンカ | スイス | 2回 |
5 | グリゴール・ディミトロフ | ブルガリア | 2回 |
5 | ファン・マルティン・デルポトロ | アルゼンチン | 2回 |
5 | アレクサンダー・ズベレフ | ドイツ | 2回 |
5 | ダニル・メドベージェフ |
ロシア | 2回 |
1位、2位は僅差でジョコビッチ選手とフェデラー選手。
2位のフェデラー選手から大きく差がついて、3位と4位も僅差でナダル選手とマレー選手となっています。
そして4位のマレー選手からも大きく差が付き、そのあとは7人の選手が2回の優勝で並んでいます。
こうしてみるとやはりビッグトーナメントに限ってしまうと、ビッグ4がかなりの割合で優勝しているのが分かります。
また、回数だけで見ると2回の優勝で並んでいる7人の選手ですが、内容を見るとこの中で最も成績が良いのは全米と全豪で2つのグランドスラム優勝があるワウリンカ選手。
次いで全米で優勝した経験のあるデルポトロ選手とチリッチ選手、そしてツアーファイナルで優勝経験のあるズべレフ選手とディミトロフ選手と続く感じです。
ただやはりこの中でも注目の選手は22歳のズべレフ選手と24歳のメドベージェフ選手です。
このランキングを見た限りでは、20代前半ですでに世界トップで活躍してきたベテラン勢たちと肩を並べる位置まで来ている事になるので、今後はさらに優勝回数が増えていく可能性が高いです。
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