今回はギリシャの若手プロテニスプレイヤーであるステファノス・チチパス選手について、プレースタイルやランキング、ツアーでの成績などの情報をまとめていこうと思います。
(2021,3,27更新)
プロフィール
年齢 | 22歳 |
国 | ギリシャ |
身長 | 193cm |
体重 | 89kg |
利き手 | 右 |
バックハンド | 片手 |
好きなコート | グラス |
好きなショット | フォア |
好きな大会 | ウィンブルドン |
憧れの選手 | R・フェデラー |
趣味 | 卓球、水泳、ゲーム |
コーチ | アポストロス・チチパス |
プロ転向 | 2016年(18歳) |
プレースタイル
チチパス選手のプレースタイルは攻撃型オールラウンダーで、武器は攻撃力の高いフォアとサーブです。
フォアハンドは威力、精度ともにかなりレベルが高いです。
また、時折見せるフォアハンドの攻撃的なスライスも中々のキレがあります。
バックのスライスは多くの選手がよく使いますが、フォアのスライスを攻撃的に使う選手は少ないです。
チチパス選手はボレーのレベルも高く、少し強引な時もありますがネットに出てポイントを取りに行く事も多いです。
バックハンドは以前は荒い部分も目立ちましたが、最近は攻撃的なショットや守るためのショットなどいろいろと使い分けも増えてきて、レベルが非常に上がっています。
スタッツ
(比較用に錦織選手・フェデラー選手のスタッツも表示しています。)
チチパス | 錦織圭 | フェデラー | |
エースの数 | 1560本 (1試合平均:7.0本) |
1851本 (1試合平均:3.2本) |
10865本 (1試合平均:7.5本) |
ファーストサーブ ポイント獲得率 |
76% | 71% | 77% |
セカンドサーブ ポイント獲得率 |
54% | 53% | 57% |
キープ率 | 86% | 80% | 89% |
ファーストサーブ リターンポイント獲得率 |
28% | 30% | 33% |
セカンドサーブ リターンポイント獲得率 |
49% | 53% | 51% |
ブレーク率 | 20% | 27% | 27% |
チチパス選手はサーブに関するスタッツは世界でもトップクラスですが、リターンに関するスタッツはやや低めです。
特にリターン時のポイント獲得率自体はかなり良い数字ですが、ブレーク率が20%と低めです。
リターンでポイントは取れるけど連続してポイントできない、またはブレークポイントまで追い詰めてもそこを取り切る事が出来ていないという事が考えられます。
ツアーでの成績
キャリアタイトル
キャリアタイトルは通算で5勝。
初タイトルは2018年に20歳で優勝したストックホルム(250・ハード)。
また2018年にはタイトル数にはカウントされませんが、NEXT GEN ATP FINALSでの優勝を果たしています。
さらに翌年の2019年にはATPツアーファイナルでもタイトルを獲得。
グレード別 | |
ツアーファイナル | 1 |
ATP250 | 4 |
サーフェス別 | |
ハード | 4 |
クレー | 1 |
グランドスラムの最高成績
全豪オープン | ベスト4 |
全仏オープン | ベスト4 |
ウィンブルドン | 4回戦 |
全米オープン | 3回戦 |
- グランドスラムでの最高成績はベスト4。
- 2019年の全豪オープンで4回戦ではフェデラー選手に勝利してベスト4入りを果たしています。
- 2020年の全仏オープンでもベスト4入りを達成。
マスターズの最高成績
インディアンウェルズ | 2回戦 |
マイアミ | 4回戦 |
モンテカルロ | 3回戦 |
マドリード | 準優勝 |
ローマ | ベスト4 |
カナダ | 準優勝 |
シンシナティ | ベスト4 |
上海 | ベスト4 |
パリ | ベスト8 |
- マスターズでの最高成績は準優勝。
- 2018年のカナダ、2019年のマドリードでそれぞれ準優勝を果たしています。
- この若さですでに9大会のうち半分以上でベスト8以上の好成績を残しており、ゴールデンマスターズを達成できる可能性も十分あります。
獲得賞金
キャリア通算の獲得賞金は約1300万ドル(約14億2000万円)
1シーズン平均にすると約2億3000万円になります。
勝敗
キャリア通算のツアーレベル(ATP250以上)での勝敗は141勝80敗(勝率63%)
【サーフェス別】
- クレー|37勝16敗(勝率69%)
- グラス|8勝7敗(勝率53%)
- ハード|96勝57敗(勝率62%)
最も勝率が高いのはクレー。
ハードでも6割を超えているので十分高い勝率。
グラスは初めのうちはあまり勝率が上がってこないのが普通なので、5割以上というのは高い数字です。
ランキングの推移
キャリアハイの推移 | |
トップ100 | 2017年(18歳) |
トップ50 | 2018年(19歳) |
トップ30 | 2018年(19歳) |
トップ20 | 2018年(20歳) |
トップ10 | 2019年(20歳) |
トップ5 | 2019年(20歳) |
キャリアハイ|5位 | 2019年(20歳) |
年末ランキングの推移 | |
2016 | 210 |
2017 | 91 |
2018 | 15 |
2019 | 6 |
2020 | 6 |
主な経歴
2017年に躍進
2016年は主にフューチャーズ、チャレンジャーを中心に周り、フューチャーズで4タイトルを獲得し、年始に500位台だったランキングを年末には200位を切るくらいまで上昇させました。
2017年に入ると下部ツアーから公式ツアーに主戦場を移し、シーズン序盤こそ早期敗退が続きましたが終盤になるにつれてだんだん勝てる試合が出てきて、ベルギー・アントワープ(ATP250)では準々決勝で10位のゴファン選手を破る金星でツアー初のベスト4に進出。
その活躍もありシーズン終了時には18歳にしてトップ100入りを果たし、最近ではズベレフ選手やキリオス選手らネクストジェンの中でもトップクラスの選手と同じくらいの早さでのトップ100入り達成。
2018年にさらなる飛躍
2017年後半から一気に頭角を表してきたチチパス選手でしたが、2018年に入るとさらにその勢いは加速します。
年始のドーハ(ATP250)では予選から出場しましたが3回戦でガスケ選手(32位)に勝利。準々決勝ではティエム選手(5位)に負けはしましたが、トップ5相手に非常に奮戦した試合になりました。
クレーシーズンに入り、4月のバルセロナ(ATP500)ではツアー初の決勝に新進出。2回戦はシュワルツマン選手(17位)、3回戦はラモスビノラス選手(40位)、準々決勝でティエム選手(7位)、準決勝でカレーニョブスタ選手(11位)、クレーではトップクラスの強さを誇る選手を次々と倒し決勝に進出しました。
特に準々決勝でティエム選手相手に63,62で圧倒したのは驚愕です。決勝ではナダル選手(1位)に完敗しましたが、クレーでの可能性を十分に知らしめた大会になりました。
ウィンブルドンで4回戦に進出
2018年のウィンブルドンではグランドスラム初の4回戦(ベスト16)に進出。このシーズンのクレーでの活躍を見て、クレーでの強さはかなりのもの、と言う事を証明して見せましたが、まさかグラスでもこれほどの強さを発揮できるとはとんでもないですね。
もしかしたら全てのサーフェスで活躍できる、トップクラスの選手になる可能性があるほどの素質を秘めているかもしれません。
さらに8月のワシントン(ATP500)では準々決勝でゴファン(11位)に勝利しベスト4に進出。
全豪オープンでベスト4
2018年の終盤にはNEXT GEN ATP FINALSで優勝を果たし、かなり充実したシーズンを送ったチチパス選手。
そして注目度が高まって迎えた2019年の全豪オープンでグランドスラム初のベスト4進出。
この時、3回戦では19シードのバシラシビリ選手、4回戦ではビッグ4のフェデラー選手に勝利し4回戦の壁を突破、準々決勝では22シードのバウティスタアグート選手に勝利しています。
2019年は年間を通して好成績を残し続け、最終的にマスターズではマドリードで準優勝、ローマと上海でベスト4、ATP500でも2大会で準優勝、ATP250で2つ優勝となりました。
ランキングもトップ5入りした事に加え、初のツアーファイナル出場も決めています。
ではチチパス選手のプレースタイル、ランキング、ツアーでの成績については以上です。ここまで読んでくださってありがとうございました。
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