今回は2016年リオオリンピックで完全復活をとげた元世界ランク4位、2009年全米オープン覇者のデルポトロ選手についてプレースタイルやランキング、ツアーでの成績などの情報をまとめていこうと思います。
(2020,7,26更新)
プロフィール
年齢 | 31歳 |
国 | アルゼンチン |
身長 | 198cm |
体重 | 97kg |
利き手 | 右 |
バックハンド | 片手 |
プロ転向 | 2005年(16歳) |
好きなショット | フォア |
好きなコート | ハード |
趣味 | サッカー、釣り、料理 |
コーチ | セバスチャン・プリエト |
ATP公式サイト | 選手情報 |
キャリアタイトル
シングルスでの獲得タイトルは22勝。
初タイトルは19歳で優勝したシュツットガルト。
この初タイトル獲得から驚異の4大会連続優勝も記録しています。
そして20歳で出場した2009年の全米オープンでグランドスラム初タイトルを獲得。
グレード別 | |
グランドスラム | 1 |
マスターズ | 1 |
ATP500 | 9 |
ATP250 | 11 |
サーフェス別 | |
ハード | 18 |
クレー | 4 |
グランドスラム・マスターズの成績
グランドスラムの最高成績 | |
全豪オープン | ベスト8 |
全仏オープン | ベスト4 |
ウィンブルドン | ベスト4 |
全米オープン | 優勝 |
マスターズの最高成績 | |
インディアンウェルズ | 優勝 |
マイアミ | ベスト4 |
モンテカルロ | 3回戦 |
マドリード | ベスト4 |
ローマ | ベスト8 |
カナダ | 準優勝 |
シンシナティ | ベスト4 |
上海 | 準優勝 |
パリ | ベスト8 |
マスターズ以上のグレードの大会ではモンテカルロ以外全てでベスト8以上の成績を残しています。
どのサーフェスでも勝ちあがれる事が証明されていますし、全米とインディアンウェルズでの優勝や、上海とカナダの準優勝を考えると特に強いのはハードコートです。
キャリアハイやランキングの推移
キャリアハイの推移 | |
トップ100 | 2006年(17歳) |
トップ50 | 2007年(18歳) |
トップ20 | 2008年(19歳) |
トップ10 | 2008年(19歳) |
トップ5 | 2009年(20歳) |
キャリアハイ|3位 | 2018年(29歳) |
年末ランキングの推移 | |
2005 | 157 |
2006 | 92 |
2007 | 44 |
2008 | 9 |
2009 | 5 |
2010 | 258 |
2011 | 11 |
2012 | 7 |
2013 | 5 |
2014 | 137 |
2015 | 590 |
2016 | 38 |
2017 | 11 |
2018 | 5 |
2019 | 122 |
何度も手首の怪我によりランキングを大きく落としていますが、その度に再び強くなって戻ってくる事を繰り返しているのがランキングを見てもよく分かりますよね。
一度怪我でランキングを落として再びトップに上がってくるのは並大抵のことではないのですが、デルポトロ選手の場合はそれを3回やり遂げています。
2008年の時点ですでにトップ10入りを果たしているので、怪我がなかったら今頃は1位になっていてもおかしくはなかったかもしれません。
プレースタイル
デルポトロ選手のプレースタイルは攻撃型ベースライナーで、武器は世界トップクラスのフォアハンドです。
フォアハンドのパワーだけで言えば間違いなく世界トップです。
それほどえげつない威力のボールが飛んでいきます。構えていても押し込まれるほどの威力です。
特に回り込んで逆クロスへ打つ時のフォアハンドは強烈で、大抵の場合エースで決まるかチャンスボールが上がります。
またサーブも凄まじく、ストロークが強いのでベースライナーとしていますがビッグサーバーでもあります。
この2つの大きな武器で男子テニス選手の中でもトップクラスの攻撃力を誇っています。
しかし左手首の怪我も影響してか、バックハンドはそれほど強く打てないようで少し弱点になってしまっています。
スライスを多めに使ってとりあえず繋げるといった感じです。
しかし復帰してしばらくたち、徐々にバックハンドも威力のあるショットを打ち始めている感じはあります。
フォア・バック・サーブなどの戦力分析
フォアハンド | 10 |
バックハンド | 7 |
サーブ | 10 |
リターン | 8 |
ボレー | 8 |
テクニック | 8 |
メンタル | 9 |
フットワーク | 7 |
攻撃力 | 10 |
守備力 | 8 |
総合力 | 85 |
主な経歴
2009年の全米OP覇者
この時デルポトロ選手はまだ20歳の若手でした。
しかし前年度の2008年にはすでにATPツアーファイナルの出場も経験し、この時若手だった選手の中では群を抜いていました。
そして全米OPでは、ナダル選手、フェデラー選手を続けて破り見事に優勝。
さらにこの年のツアーファイナルでは予選を突破、決勝まで勝ち上がり準優勝という成績を残しました。
当時はマレー選手やジョコビッチ選手も若手として名乗りを上げてきた時期でしたが、一番の注目はデルポトロ選手だったんです。
怪我による2度の長期ツアー離脱
しかし素晴らしい成績を残した2009年シーズンの次の年、2010年にデルポトロ選手は手首のケガによりツアーを長期にわたり離脱。
これからのテニス界を代表する選手になるだろうと期待されていたため、かなり残念な出来事でしたね・・。
その後2011年に復帰。2012年は全豪オープンベスト8、ロンドンオリンピックで銅メダル。
2013年にはウィンブルドンでベスト4という成績を残し、順調に回復しているようでしたが手首の怪我が再発。
その後は2015年に一度復帰するがまたすぐにツアーを離脱し、結果2016年の最初までツアーを離脱することになりランキングも圏外まで落ちてしまいます。
2016年シーズンついに完全復活!!
長きにわたるツアー離脱からついに完全復活することになったのは2016年シーズンです。
春先からツアーに出場しはじめ、最初のうちはまだ思うように成績を残せていませんでしたが、復活の兆しを見せ始めたのが、2016年のウィンブルドンです。
結果としては3回戦で負けてしまいましたが、2回戦で世界ランク5位のワウリンカ選手に勝利しました!!
この勝利でやっと強いデルポトロ選手が戻ってきた!と感じました。
そして先日行われた2016年リオデジャネイロオリンピックでデルポトロ選手は完全復活を遂げます。
1回戦はジョコビッチ選手との組み合わせ。
いくらデルポトロ選手が復活したからと言って、さすがにまだジョコビッチ選手には勝てないだろうと思っていたのですが、ここでジョコビッチ選手を破る大金星!
おそらく大半の人が予想していなかった出来事だと思います。
そしてジョコビッチ選手を破った後も快進撃は続き、ついに準決勝まで勝ち進み相手はナダル選手。
3セットマッチでしたが3時間を超える死闘となりましたが勝ったのはデルポトロ選手!
なんとオリンピックの決勝まで勝ち進んでしまいました。
決勝では惜しくもマレー選手に敗れてしまいましたが、堂々の銀メダル。これはもう完全復活と言っても良いでしょう。
2018年のインディアンウェルズでマスターズ初タイトル
すでにグランドスラムタイトルを獲得していたデルポトロ選手でしたが、マスターズタイトルは獲得していませんでした。
マスターズはグランドスラムより下のグレードですが結局トップ選手はほとんど出てくるのでレベルは同じくらい高いです。
2016年に怪我から復帰して2017年シーズンは順調にランキングを上げついにトップ10まで戻ってきました。
そして8位で出場した2018年のインディアンウェルズ。
初戦である2回戦でオーストラリア期待の若手であるデミノー選手に完勝するとその勢いで続く3回戦、元世界3位のフェレール選手にもストレートで勝利。
続く4回戦、準々決勝は1セットダウンからの逆転勝利で準決勝は怪我からの完全復活を目指すラオニッチ選手にストレートで勝利。
そして決勝は1位のフェデラー選手との対戦で、これは2時間30分越えの大激闘になりました。
スコアは64,67,76の大接戦でこの試合特に差が出たのは、デルポトロ選手のセカンドサーブでのポイント取得率。
2ndサーブなのに7割近くのポイント獲得率で、フェデラー選手に簡単にはブレークをさせませんでした。
ビッグ4・トップ選手との対戦成績
ビッグ4との対戦
ビッグ4全員から3勝以上している選手は、現役ではデルポトロ選手の他はワウリンカ選手とベルディヒ選手だけです。
トップ選手との対戦
S・ワウリンカ | 4勝3敗 | 57% |
M・チリッチ | 10勝2敗 | 83% |
G・ディミトロフ | 6勝2敗 | 75% |
A・ズベレフ | 2勝0敗 | 100% |
D・フェレール | 7勝6敗 | 54% |
M・ラオニッチ | 2勝2敗 | 50% |
T・ベルディヒ | 5勝4敗 | 56% |
錦織圭 | 6勝2敗 | 75% |
D・ティエム | 4勝0敗 | 100% |
J・W・ツォンガ | 5勝2敗 | 71% |
トップ選手相手に大きく勝ち越しているのが分かりますね。
おそらくキャリアハイが5位以内の選手の中で対戦成績だけで見れば一番ビッグ4に近い存在だと思います。
ではデルポトロ選手のプレースタイル、ランキング、成績のまとめについては以上です。
ここまで読んでくださってありがとうございました!
【関連記事】