以前から錦織選手の弱点とも言われているサーブ。
今回はその錦織選手のサーブの速度、ポイント確率、打ち分け比率など、いろいろなスタッツから分析していきたいと思います。
錦織圭の1stサーブ平均速度
1stサーブの全体の平均 174km/h |
デュースサイドの平均 172km/h |
ワイド 163km/h |
ボディ 174km/h |
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センター 184km/h |
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アドバンテージサイドの平均 178km/h |
センター 179km/h |
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ボディ 177km/h |
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ワイド 177km/h |
錦織選手の1stサーブの平均スピードは174km/h。これはトップ選手の中では遅い方になります。
参考までにフェデラー選手やジョコビッチ選手は185km/h前後、回転を重視しているサーブのナダル選手でも178km/h程度は平均で出してきています。
もちろんスピードだけが全てでは無いですが、1stサーブで優位な状況を作り出すためにはある程度のスピードも必要になってきます。
またデュースサイドのワイドのスピードが遅い選手は比較的多いです。このコースに打つサーブはスピードのあるフラットサーブよりも外へ切れる回転をかけたスライスサーブが効果的となります。
錦織圭の1stサーブの打ち分け
サイド | コース | 打ち分け比率 | ポイント獲得率 |
デュースサイド | ワイド | 47% | 78% |
ボディ | 16% | 71% | |
センター | 37% | 69% | |
アドサイド | センター | 38% | 71% |
ボディ | 20% | 72% | |
ワイド | 42% | 72% |
錦織選手のサーブの打ち分けはボディへの比率がやや多めになっています。
フェデラー選手やジョコビッチ選手はほとんどボディへのコースは使わず、比率はどちらのサイドでも10%以下です。
また錦織選手が最も得意としているコースはデュースサイドのワイドで、ポイント獲得率が78%と際立って高いです。
先程のサーブの平均速度では最も遅かったこのコースが一番成績が良い、というのが面白いですね。
このコースは右利きならスライスで外に大きく逃がす事ができるので、錦織選手はスライスサーブのレベルが非常に高いとも言えます。
ただその反面、デュースサイドのセンターへのサーブのポイント獲得率がやや低いです。
このコースは普通ならデュースサイドのワイド並にポイント獲得率が高くなってくるはずなので、ここのコースを改善して武器にできればサービスゲームがより楽になりそうです。
錦織圭の1stサーブと2ndサーブのポイント獲得率
- 1stサーブのポイント獲得率 71.1%(歴代242位)
- 2ndサーブのポイント獲得率 53.2%(歴代25位)
これはあくまでも僕の個人的な基準になりますが1stサーブのポイント獲得率は
- 70%以上で良い
- 75%以上でかなり良い
- 77%以上でトップクラス
- 80%以上で歴代トップクラス
といったイメージです。
錦織選手は歴代282位でこの基準に当てはめると「良い」となりますが、キャリアハイで4位を記録しているトップ選手としては少し低い感じはしますね。
ちなみに歴代1位はカルロビッチ選手で82.8%。
ただそんな1stサーブのポイント獲得率の低さをフォローにしているのが2ndサーブのポイント獲得率です。
こちらは先ほどの基準を使うと
- 50%以上で良い
- 52%以上でかなり良い
- 53%以上でトップクラス
- 54%以上で歴代トップクラス
といった感じになり、錦織選手は「トップクラス」となります。
2ndサーブになってもこれだけの確率でポイントを取れていれば自分のサービスゲームに安定感が出ますね。
こちらの歴代1位はナダル選手で57.4%。
錦織圭のサービスエースとダブルフォルトの1試合平均
- サービスエース1試合平均 3.4本(歴代496位)
- ダブルフォルトの1試合平均 2.6回(歴代192位)
錦織選手のサービスエース1試合平均が3.4本というのは確かに少ないです。
ただサービスエースの数については身長の高さやパワーがある方が有利になり、ビッグサーバーの得意分野になってくるのでこの数字に関しては低くてもそれほど問題は無いです。ビッグ4のナダル選手は1試合平均3.0本ですがあれだけの偉業を成し遂げていますし。
もちろんサービスエースがたくさん取れれば良いですが、テニスはそれだけでは勝てないという事ですね。現にサービスエース1試合平均の歴代トップ5にランキング1位になった事のある選手はいません。
サービスエース1試合平均の歴代1位はカルロビッチ選手で驚異の19.7本。1ゲームを4ポイントとして約5ゲーム分ですね。。
ちなみに日本人選手では鈴木貴男選手が8.6本で歴代62位に位置しています。ランキングはトップ100入りを果たせていませんが、サーブについては世界のトップ選手にも十分通用するレベルでした。
錦織選手のサーブスタッツまとめ
- 1stサーブの平均は174km/h
- 最も得意なコースはデュースサイドのワイド
- 2ndサーブのポイント獲得率が歴代でもトップクラス
錦織選手の弱点と言われているサーブ。
実際にサーブの速度もそこまで速くなくエースの数も多くはないですが、2ndサーブのポイント獲得率はトップクラスですし、1stサーブもコースによってはトップクラスのポイント獲得率があります。
弱点と言われてはいますが、こうやってデータを調べてみるとやはりトップ選手ですね。
そもそもサーブの成績がトップクラスではないにも関わらずツアーでこれだけの成績を残せているのが凄すぎますよね。
では錦織選手のサーブについてのスタッツ分析は以上です。
ここまで読んでくださってありがとうございました!
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