男子の国別対抗戦で毎年開催されている「デビスカップ」。
今回はそのデビスカップの国別ランキングがどのようにして決まっているのか、仕組みや獲得できるポイントについての情報をまとめていきます。
デビスカップではATPポイントは獲得できず、この記事で説明しているのはデビスカップ独自のポイントです。
ワールドグループで獲得できるポイント
結果 | ポイント |
優勝 | 8000 |
準優勝 | 6000 |
ベスト4進出 | 4000 |
ベスト8進出 | 2000 |
プレーオフ勝利 | 1000 |
ワールドグループの場合だと、以上のような獲得ポイントとなります。
1回戦敗退した場合はその時点ではポイントは何もつかず、入れ替え戦(プレーオフ)に勝利すればポイントが貰えます。
つまりプレーオフでも負けてしまった場合はポイントがつきません。
加算されるポイント
ただ上記以外にも以下のようにポイントが加算付与される仕組みもあります。
- アウェーで勝利すると25%ポイントが加算
- ランキングが上位の国に勝つとポイントが加算
アウェーで勝利すると25%ポイントが加算
デビスカップではホーム&アウェー方式を取っているので、必ず対戦するどちらかの国がホームでもう一方の国はアウェーになります。(2019年以降はデビスカップファイナルの予選のみホーム&アウェー方式になります)
当然ホームの方がコートサーフェスの選択が出来たり、応援など会場の雰囲気など有利になるのでアウェーの国の方が不利です。そのためアウェーだった国が勝利した場合には上記の獲得ポイントに加えてさらに25%加算されます。
(例:ワールドグループ決勝をアウェーで戦い、優勝した場合は8000×1.25=10000)
ただ先述したように2019年からはデビスカップファイナルの予選でのみホーム&アウェー方式が採用されるので予選では適用されると思いますが、デビスカップファイナルについては全ての参加国が1箇所に集まって行われるのでこの仕組みはあまり関係ありません。
ランキング上位の国に勝つとポイントが加算
これは自国よりランキングの高い国に勝利すると以下の表のように対戦国のランキングに応じてポイントが加算される仕組みです。
1〜2位の国に勝利 | 100 |
3〜4位の国に勝利 | 90 |
5〜8位の国に勝利 | 75 |
9〜16位の国に勝利 | 50 |
17〜32位の国に勝利 | 40 |
33〜64位の国に勝利 | 25 |
この仕組みの注意点は「自国よりランキングの高い国に勝った場合にポイントが付与される」と言う点です。
例えるとランキング3位の国がランキング5位の国に勝っても75ポイントは加算されません。ランキング5位の国に勝利した事でポイントが加算されるのは6位以下の国だけだという事です。
そのためランキングが1位の国にはこのポイント加算はありません。
ポイントの有効期限や失効時期
デビスカップのポイントにも通常のツアーと同様に有効期限があり、それを過ぎると失効してしまいます。
ただ通常のツアーは1年間が有効期限なのに対し、デビスカップのポイントは4年間の有効期限があります。
しかしポイントを失効するのが4年後でも、1年毎に25%ずつポイントは割り引かれていく仕組みになっており獲得したポイントをそのまま4年間持っていられるわけではありません。
ただここでいう1年間というのは厳密に言うと翌年の同じラウンドを戦うまでと言う事になります。
2015年の3月にワールドグループ1回戦をして、2016年のワールドグループ1回戦が2月に開催されてもそこでポイントの割引または失効タイミングとなります。
以下の表はポイントが割引かれる時の参考例です。
獲得ポイント | 1年後(75%) | 2年後(50%) | 3年後(25%) | 4年後(0%) | |
優勝 | 8000 | 6000 | 4000 | 2000 | 0 |
準優勝 | 6000 | 4500 | 3000 | 1500 | 0 |
ベスト4 | 4000 | 3000 | 2000 | 1000 | 0 |
ベスト8 | 2000 | 1500 | 1000 | 500 | 0 |
2019年以降のデビスカップファイナルではフォーマットは大きく変更されますが、ラウンドロビン(リーグ戦)の後にリーグ戦を突破した8カ国で決勝トーナメントを行うのでこのポイント制度はこのまま継続すると思われます。
ラウンドロビンでのポイントについてはまだどうなるか分かりません。
ポイントの仕組みまとめ
最後に2018年12月時点での日本のポイントを例に出してみます。
12月時点で日本がポイント対象となっている試合は8つ。
2015/3 | ワールドグループ1回戦 (カナダ) |
敗退 | 0 |
2015/9 | ワールドグループプレーオフ(コロンビア) | 勝利 | 312.5(1250×0.25) |
2016/3 | ワールドグループ1回戦 (イギリス) |
敗退 | 0 |
2016/9 | ワールドグループプレーオフ (ウクライナ) |
勝利 | 500(1000×0.5) |
2017/2 | ワールドグループ1回戦 (フランス) |
敗退 | 0 |
2017/9 | ワールドグループプレーオフ (ブラジル) |
勝利 | 750(1000×0.75) |
2018/2 | ワールドグループ1回戦 (イタリア) |
敗退 | 0 |
2018/9 | ワールドグループプレーオフ (ボスニア・ヘルツェゴビナ) |
勝利 | 1000(1000×1.00) |
合計 | 2562.5 |
日本は直近の4年間ではワールドグループ1回戦を敗退し、その後行われるグループ1とのプレーオフ(入れ替え戦)を勝利するというのを繰り返しているのでかなりポイント計算が分かりやすいです。
プレーオフで対戦する国はまずこちらよりランキングの低い国になるので、ランキング上位の国に勝利した時のポイント加算はありません。
アウェー勝利での25%のポイント加算については2015年のコロンビアとの対戦でありました。この時、通常プレーオフの勝利は1000ポイントですが1250ポイントになっていますよね。
ではデビスカップのランキングの決まり方やポイントの仕組みについては以上です。
ここまで読んでくださってありがとうございました。
その他テニス関連の記事はこちらにまとめてあります。