11月に開催される、シーズンのWTAツアーランキングトップ8選手のみが出場する事のできる女子テニスのツアーファイナルである「WTA ファイナルズ」で獲得できる賞金やポイント、歴代優勝者などの大会概要をまとめていきます。
獲得できるポイント
結果 | ポイント |
優勝 | +750 |
準優勝 | +330 |
ラウンドロビンでの勝利 | 250 |
ラウンドロビンでの敗退 | 125 |
WTAファイナルでのポイントはラウンドロビンでの勝利と敗退で獲得でき、さらに準優勝者と優勝者にボーナスポイントがあります。
ランドロビンでは1勝する毎に250ポイントが加算され、全勝した場合は250×3で750ポイントとなります。
さらにそこから優勝した場合は+750ポイントが加算されて1500ポイントとグランドスラム優勝の2000ポイントには少し及びませんが、その下のプレミアマンダトリー優勝の1000ポイントを大きく上回るポイントを獲得できます。
準優勝でも全勝でラウンドロビンを突破した場合は合計の獲得ポイントが1080となり、こちらも1000ポイントを超えてきます。
全敗しても125×3で375ポイントを獲得でき、これはツアーで一番グレードの低いインターナショナルで優勝するよりも多いポイントです。
【参考例】
- 予選を全勝で突破し優勝した場合のポイント
250×3(予選3勝)+750(優勝)=1500 - 予選を2勝1敗で突破し優勝した場合のポイント
250×2(予選2勝)+125×1(予選1敗)+750(優勝)=1375 - 予選を全勝で突破し準優勝した場合のポイント
250×3(予選3勝)+330(準優勝)=1080
獲得できる賞金
結果 | 賞金(ドル) | 賞金(日本円) |
優勝 | +$3,425,000 | ¥366,475,000 |
準優勝 | +$1,100,000 | ¥117,700,000 |
ラウンドロビン勝利 | $305,000 | ¥32,635,000 |
大会出場 | $385,000 | ¥41,195,000 |
賞金については、まず大会に出場した時点で8人に賞金が与えられます。
そしてそこにラウンドロビンでの勝利や準優勝、優勝の賞金が加算されていくことになります。
2019年大会の最大賞金額は$4,725,000(約5億円)となり、全米オープンの優勝賞金額大きく超えてテニスの大会で最も高い賞金額となりました。
ラウンドロビンを全勝して準優勝した場合でも240万ドル(約2億5000万円)とグランドスラム優勝賞金クラスの非常に大きな金額となっています。
そもそも大会出場の時点の賞金が約38万ドル(約4000万円)と高額で、これはプレミアのグレードの優勝賞金にも匹敵します。
【参考例】
- 予選を全勝で突破し優勝した場合の賞金
$385,000(大会出場)+$305,000×3(予選3勝)+$3,425,000(優勝ボーナス)=$4,725,000 - 予選を2勝1敗で突破し優勝した場合の賞金
$385,000(大会出場)+$305,000×2(予選2勝)+$3,425,000(優勝ボーナス)=$4,420,000 - 予選を全勝で突破し準優勝した場合の賞金
$385,000(大会出場)+$305,000×3(予選3勝)+$1,100,000(準優勝ボーナス)=$2,400,000 - 予選を全勝で突破し準決勝で敗退した場合の賞金
$385,000(大会出場)+$305,000×3(予選3勝)=$1,300,000
賞金額の推移
優勝 | 準優勝 |
RR1勝 | 大会出場 |
|
2018年 | $1,750,000 | $590,000 | $153,000 | $151,000 |
2019年 | $3,425,000 | $1,100,000 | $305,000 | $385,000 |
+95.7% | +86.44% | +99.3% | +154.9% |
全米オープンの賞金額を大幅に更新したことからも分かるように2018年からの賞金額の推移はとんでもない事になっています。
通常のツアーでは優勝賞金が前年比+20%ならかなり上がっているイメージですが、今年のWTAファイナルズは+95%と意味が分からないくらい高いアップ率。
ほぼ2倍の賞金額増加なんて驚きですよね。。
ただ優勝賞金以上に一番大きく上昇したのは大会出場による賞金で+154%。
昨年から約2.5倍の増加となり、出場した時点でラウンドロビンで全敗して大会を終えても約4000万円の賞金を貰うことができます。
賞金総額
2019年大会の賞金総額は$14,000,000(約15億円)
昨年から約100%アップ。
これだけの賞金増額はそうそうある事ではなく、前年から2倍の賞金増加は驚きです。
【過去数年間の推移】
年 | 賞金総額(ドル) | 賞金総額(日本円) | 前年比 |
2019 | $14,000,000 | ¥1,498,000,000 | +100% |
2018 | $7,000,000 | ¥749,000,000 | ±0% |
2017 | $7,000,000 | ¥749,000,000 | – |
大会概要
大会名 | 資生堂 WTA ファイナルズ |
グレード | ツアーファイナル |
開催場所 | 深圳 |
開催時期 | 10月第4週 |
ドロー数 | S(8)、D(8) |
サーフェス | ハード |
WTAファイナルズ(ツアーファイナル)は男子のファイナルズと同様に大会スポンサーが変われば大会名も変わりますし、一定期間毎に開催地も変わります。
2018年はスポンサーがフランスのメガバンクであるBNPパリバで開催地はシンガポールになっています。
しかしシンガポールでの開催は2018年までの予定で、2019年以降は中国・深センでの開催が決定。
タイトルスポンサーは資生堂になります。
初開催は1972年でアメリカのボカラトンでの開催。その後も長い間、国内での場所は変わりますがアメリカでの開催が続きます。しかし近年ではヨーロッパ、アジアでの開催が多くなってきています。
歴代優勝者や上位成績者(2005年以降)
年 | 優勝 | 準優勝 | ベスト4 |
2005 | A・モレスモ | M・ピエルス | M・シャラポワ L・ダベンポート |
2006 | J・エナン | A・モレスモ |
M・シャラポワ K・クライシュテルス |
2007 | J・エナン |
M・シャラポワ | A・イバノビッチ A・チャクベターゼ |
2008 | V・ウィリアムズ | V・ズボナレワ | J・ヤンコビッチ E・デメンティエワ |
2009 | S・ウィリアムズ | V・ウィリアムズ | C・ウォズニアッキ J・ヤンコビッチ |
2010 | K・クライシュテルス | C・ウォズニアッキ |
S・ストーサー V・ズボナレワ |
2011 | P・クビトバ | V・アザレンカ | S・ストーサー V・ズボナレワ |
2012 | S・ウィリアムズ | M・シャラポワ | A・ラドバンスカ V・アザレンカ |
2013 | S・ウィリアムズ | リー・ナ | P・クビトバ J・ヤンコビッチ |
2014 | S・ウィリアムズ | S・ハレプ | C・ウォズニアッキ A・ラドバンスカ |
2015 | A・ラドバンスカ | P・クビトバ |
G・ムグルッサ M・シャラポワ |
2016 | D・チブルコワ |
A・ケルバー | S・クズネツォワ A・ラドバンスカ |
2017 | C・ウォズニアッキ | V・ウィリアムズ | K・プリスコバ C・ガルシア |
2018 | E・スビトリーナ | S・スティーブンス | K・プリスコバ キキ・ベルテンス |
最も優勝回数が多いのはセレナ・ウィリアムズ選手の5回。2001年に初優勝を果たし、2012年から2015年には3連覇も達成しています。
その他の現役選手で複数回優勝した選手はいませんが、シャラポワ選手が1度の優勝と2度の準優勝、ヴィーナス・ウィリアムズ選手とクビトバ選手が優勝と準優勝を1度ずつ経験しています。
アザレンカ選手、ウォズニアッキ選手らベテラン勢も上位成績者の常連となっていますね。
ではBNPパリバ WTAファイナルズで獲得できる賞金やポイント、歴代優勝者などをまとめてみました。ここまで読んでくださってありがとうございました。
WTAファイナルズに関する記事はこちら。
その他テニス関連の記事はこちらにまとめてあります。