こんにちは、ケイです。今回はキャリアハイ3位を記録し現在3つのグランドスラムのタイトルを獲得しているスイスのテニスプレイヤー、スタン・ワウリンカ選手について、プレースタイルやランキング、錦織選手・杉田選手・ビッグ4との対戦成績などを書いていこうと思います。
(2019,5,8更新)
プロフィール
年齢 | 34歳 |
国 | スイス |
身長 | 183cm |
体重 | 81kg |
ウェア | YONEX |
ラケット | YONEX |
利き手 | 右 |
バックハンド | 片手 |
プロ転向 | 2002年(17歳) |
好きなショット | バック |
趣味 | 映画、音楽 |
コーチ | マグノス・ノーマン |
【ワウリンカ選手のインスタグラム】
キャリアタイトル
シングルス
シングルスでのキャリアタイトルは16勝。
初タイトルを獲得したのは2006年・21歳の時に優勝したウマグ(ATP250・クレー)。この時決勝ではジョコビッチ選手と対戦しましたが、タイブレークになった時点でジョコビッチ選手が途中棄権し優勝を果たしています。
グランドスラムで初めて優勝したのは2014年・28歳の時に優勝した全豪オープン(グランドスラム・ハード)。さらに同年にモンテカルロ(マスターズ・クレー)でもマスターズ初タイトルを獲得。
すでに全豪、全仏、全米の3つのグランドスラムタイトルを所持しており、キャリアグランドスラム達成までウィンブルドンを残すのみ。これは現役選手ではキャリアグランドスラムを達成したフェデラー選手、ナダル選手、ジョコビッチ選手に次ぐ成績になっています。
グレード別 | |
グランドスラム | 3 |
マスターズ | 1 |
ATP500 | 2 |
ATP250 | 10 |
サーフェス別 | |
ハード | 9 |
クレー | 7 |
グラス | 0 |
グランドスラム・マスターズの成績
グランドスラムの最高成績
全豪オープン | 優勝 | ハード |
全仏オープン | 優勝 | クレー |
ウィンブルドン | ベスト8 | グラス |
全米オープン | 優勝 | ハード |
先ほども少し書きましたが、すでにウィンブルドン以外のグランドスラムでは優勝を果たしています。
ただワウリンカ選手がウィンブルドンを含むグラスコートではあまり良い成績を残せておらず、ウィンブルドンでも2014年、15年のベスト8が最高成績。
マスターズの最高成績
インディアンウェルズ | 準優勝 | ハード |
マイアミ | 4回戦 | ハード |
モンテカルロ | 優勝 | クレー |
マドリード | 準優勝 | クレー |
ローマ | 準優勝 | クレー |
カナダ | ベスト4 | ハード |
シンシナティ | ベスト4 | ハード |
上海 | ベスト8 | ハード |
パリ | ベスト4 | ハード |
マスターズ全体での最高成績は2014年・モンテカルロでの優勝。
その他3大会でも準優勝。特にクレーのマスターズでの活躍が素晴らしく3大会すべてで決勝進出。
ただグランドスラムでの活躍を考えるともう少しマスターズで優勝していてもおかしくないのかなーと感じます。それだけワウリンカ選手は5セットマッチを得意とする選手なのかもしれませんね。
ランキングの推移
キャリアハイの推移 | |
トップ100 | 2005年(20歳) |
トップ50 | 2006年(21歳) |
トップ20 | 2008年(23歳) |
トップ10 | 2008年(23歳) |
トップ5 | 2014年(29歳) |
トップ3 | 2014年(29歳) |
キャリアハイ|3位 | 2017年(32歳) |
年末ランキングの推移 | |
2002 | 660 |
2003 | 171 |
2004 | 168 |
2005 | 54 |
2006 | 30 |
2007 | 36 |
2008 | 13 |
2009 | 21 |
2010 | 21 |
2011 | 17 |
2012 | 17 |
2013 | 8 |
2014 | 4 |
2015 | 4 |
2016 | 4 |
2017 | 9 |
2018 | 66 |
獲得賞金・スタッツ・勝敗
勝敗
キャリア通算のツアーレベル(ATP250以上)での勝敗は485勝282敗(勝率63%)
【試合形式別】
- 5セットマッチ|135勝52敗(勝率72%)
- 3セットマッチ|350勝250敗(勝率58%)
やはりグランドスラムでの5セットマッチでは7割越えの驚異的な勝率。
逆にマスターズ以下のATPツアー大会での3セットマッチでは6割を切る勝率となっており、数字上でもはっきりと短期決戦よりも長期戦の方が得意だという事が現れています。
【サーフェス別】
- クレー|174勝86敗(勝率66%)
- グラス|29勝29敗(勝率50%)
- ハード|274勝158敗(勝率63%)
全仏、モンテカルロ、マドリード、ローマでの成績からも分かるようにクレーでの勝率が最も高いです。
獲得賞金
キャリア通算の獲得賞金は$31,783,258(約34億9600万円)
1シーズン平均(プロ入りから18年)にすると約1億9400万円になります。
スタッツ
(比較用に錦織選手・フェデラー選手のスタッツも表示しています。)
ワウリンカ | 錦織圭 | フェデラー | |
エースの数 | 5173本 (シーズン平均:287本) |
1797本 (シーズン平均:149本) |
10818本 (シーズン平均:515本) |
ファーストサーブ ポイント獲得率 |
73% | 71% | 77% |
セカンドサーブ ポイント獲得率 |
54% | 53% | 57% |
サービスゲーム 取得率 |
83% | 80% | 89% |
ファーストサーブ リターンポイント獲得率 |
30% | 30% | 33% |
セカンドサーブ リターンポイント獲得率 |
50% | 53% | 51% |
リターンゲーム 取得率 |
23% | 27% | 27% |
ワウリンカ選手はサーブとリターン、どちらのスタッツも高いレベルになっています。確かにサーブも強力ですし、ラリー戦も強いのでリターンゲームでも相手にプレッシャーをかけている場面は多い気がします。
唯一気になる点はリターンゲーム取得率(ブレーク率)で、リターンポイント自体は多いのにブレークができていないので勝負どころになる大事なポイントを取りきれていないのかもしれません。
プレースタイル
ワウリンカ選手のプレースタイルは攻撃型ベースライナーで、武器は威力が非常にあるサーブとストロークです。
ワウリンカ選手は何と言ってもパワーがものすごいです。体つきも上半身の胸板の厚さが半端じゃ無いですね 笑
特にバックハンドについては他に類を見ないほどの力強さを持っていて、片手のバックハンドでこれほどの威力を持ったバックハンドを打てるのは現状ではワウリンカ選手くらいだと思います。ベースライン後方からでも一発で決められるほどの威力ですから。。
またフラットサーブもかなり強力で、220kmを超えることも少なく無いです。
フォアハンド | 9 |
バックハンド | 10 |
サーブ | 9 |
リターン | 8 |
ボレー | 8 |
テクニック | 8 |
メンタル | 8 |
フットワーク | 8 |
攻撃力 | 10 |
守備力 | 8 |
総合力 | 86 |
主な経歴
2006年にウマグ(ATP250)でツアー初タイトルを獲得
2006年にはウマグ(ATP250)でツアー初タイトルを獲得。さらにこのシーズンはバーゼル(ATP500)、バルセロナ(ATP500)、オークランド(ATP250)でもベスト4に進出。この頃から確実にツアーで勝ちあがれる実力をつけてきました。
2008年にはローマ(マスターズ・クレー)でマスターズ大会初の準優勝を果たします。この大会24位で出場したワウリンカ選手でしたが、2回戦ではマレー選手(18位)、準々決勝ではブレイク選手(8位)に勝利。準決勝はロディック選手(6位)がゲームカウント3-0になった時点で棄権したので、勝利し決勝に進出。決勝ではジョコビッチ選手(3位)にフルセットの末敗北。
2010年に全米オープンでグランドスラム初のベスト8
ここまでなかなか破れなかったグランドスラム4回戦の壁を2010年の全米オープンでついに突破し、グランドスラム初のベスト8に進出。この時3回戦ではマレー選手(4位)に逆転で勝利。4回戦ではクエリー選手(22位)と対戦し76,67,75,46,64のフルセット、4時間30分の大激闘の末に勝利。劇的なベスト8進出となりました。
2013年に全米オープンでグランドスラム初のベスト4とツアーファイナル初出場
全米で再び活躍。グランドスラム初のベスト4へ進出。4回戦で5位のベルディヒ選手、準々決勝で3位のマレー選手に勝利し、準決勝でも1位のジョコビッチ選手とフルセットの戦いになりますが惜敗。
さらにこの年、8位でツアーファイナル初出場も果たし、初出場ながら予選(ラウンドロビン)を勝ちあがりベスト4進出を果たす。
2014年に全豪オープンでグランドスラム初タイトルを獲得
全豪オープンでグランドスラム初タイトルを獲得。準々決勝で2位のジョコビッチ選手をフルセットで最終セットはタイブレークが無いためゲームカウント9-7というスコアで制し、勝利。準決勝では7位のベルディヒ選手に勝利、決勝では1位のナダル選手に勝利し優勝。同一大会で2人のビッグ4から勝利した事になりました。
さらにモンテカルロ(マスターズ)でマスターズ初タイトルを獲得。準決勝では6位のフェレール選手、決勝で4位のフェデラー選手に勝利しての優勝。
2015年に全仏オープンでグランドスラム2勝目
2014年に全豪で初のグランドスラムタイトルを獲得した翌年、早くも全仏オープンでグランドスラム2つ目のタイトルを獲得。この大会、準々決勝で2位のフェデラー選手に勝利、決勝では1位でクレーの絶対王者ナダル選手から勝利。同一大会でランキング1、2位の選手から勝利を収めての完全優勝。
特にこの全仏は決勝でナダル選手を破っているのが驚異的ですね。2015年はナダル選手がそれほど調子がいいシーズンではありませんでしたが、クレーの絶対王者を全仏の決勝で破るのはビッグ4でも難しい偉業です。
2016年に全米オープンでグランドスラム3勝目
全米オープンでグランドスラム3つ目のタイトルを獲得。準決勝では7位の錦織選手に勝利、決勝では1位のジョコビッチ選手に勝利。2014年に全豪でグランドスラム初タイトルを獲得してからわずか3年で3つ目のグランドスラムタイトル獲得はとんでもない勢いです。
しかもこれにより、生涯グランドスラム達成までウィンブルドンのみとなりました。ビッグ4ではマレー選手が唯一生涯グランドスラムを達成できていませんが、まだ2大会残しています。その点を考えればワウリンカ選手はマレー選手よりも一歩先を行っている事に。
膝の怪我によりツアー離脱
2017年は全仏オープンで準優勝、インディアンウェルズ(マスターズ)でも準優勝と、決して調子は悪くありませんでしたが、膝の怪我によりウィンブルドンでシーズンを終了します。
その後2018年の全豪オープンで復帰を果たしますが、なかなか完全復活とはいかずランキングも大きく落としています。
ビッグ4やトップ選手との対戦成績
ビッグ4との対戦成績
ビッグ4との対戦成績は19勝70敗(勝率20%)。
ビッグ4以外の選手で4人全員から3勝以上挙げているのは現役選手に限るとワウリンカ選手のみです。
グランドスラムタイトルを3つも持っているワウリンカ選手でさえビッグ4に対しては勝率2割なので、やっぱりビッグ4は恐ろしいですね。。
ビッグ4との対戦成績 | 19勝70敗 | 20% |
ロジャー・フェデラー | 3勝22敗 | 12% |
ラファエル・ナダル | 3勝18敗 | 15% |
ノバク・ジョコビッチ | 5勝19敗 | 21% |
アンディ・マレー | 8勝11敗 | 44% |
トップ選手との対戦成績
J・デルポトロ | 3勝4敗 | 43% |
M・チリッチ | 12勝2敗 | 86% |
A・ズベレフ |
0勝2敗 | 0% |
G・ディミトロフ | 4勝4敗 | 50% |
D・フェレール | 7勝7敗 | 50% |
M・ラオニッチ | 5勝3敗 | 62% |
T・ベルディヒ | 11勝5敗 | 69% |
D・ティエム | 3勝1敗 | 75% |
J・ツォンガ | 5勝3敗 | 63% |
K・アンダーソン | 5勝4敗 | 55% |
キャリアハイが5位以内のトップ選手に対しての勝率が6割越えと非常に高い数字になっています。拮抗している選手が多いですが、それでも負け越しているのはデルポトロ選手とズベレフ選手のみです。
チリッチ選手やベルディヒ選手に対しては大きく勝ち越しているので相性が良いのかもしれませんね。
ではワウリンカ選手のプレースタイルやランキングの推移、ツアーでの成績については以上です。ここまで読んでくださってありがとうございました。
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