2019年から世界のテニスツアーにおける特に下部ツアーで大きな改革が行われました。
その中でも大きな変更となったのがITFランキングという下部ツアーに出場する選手が主な対象となる新しいランキング制度の導入。
今回の記事ではこの新しいランキングについて、どんな大会でポイントが獲得でき、どういった時にこのランキングが使われるのか、といった事をまとめていきます。
ITFランキングはITFポイントを元に算出される
ATPランキングが獲得したATPポイントから算出されるように、ITFランキングも獲得したITFポイントによって算出されます。
ITFポイントが獲得できるのはITFフューチャーズ大会とATPチャレンジャー大会の予選。
ランキングは年間で獲得したITFポイント高い上位14大会分の合計で決められます。
ITFポイント表
以下はITF大会のグレード別のポイント獲得表。
$25,000+H | $25,000 | $15,000+H | $15,000 | |
優勝 | 225 | 150 | 150 | 100 |
準優勝 | 135 | 90 | 90 | 60 |
ベスト4 | 67 | 45 | 45 | 30 |
ベスト8 | 27 | 18 | 18 | 12 |
2回戦 | 9 | 6 | 6 | 4 |
1回戦 | 0 | 0 | 0 | 0 |
予選勝者 | 4 | 3 | 3 | 2 |
予選2回戦 | 1 | 1 | 1 | 1 |
予選1回戦 | 0 | 0 | 0 | 0 |
ITFフューチャーズは大会の賞金総額によって大きく分けて4つのグレードに分類されます。
最も高いグレードは$25,000+Hで優勝者は225ポイントが獲得できます。
「+H」というのは「+Hospitality」の略で、大会期間中の宿泊費や送迎などがあるのかどうかと言う事です。
そのため賞金総額が$25,000でもホスピタリティのついている$15,000+Hの大会と獲得ポイントが同じになっています。なのでこの2つは賞金総額は違いますがグレードは同じようなものです。
また上記の表に加えて規模の小さいATPチャレンジャー大会の予選でもITFポイントが獲得できます。
規模の小さいチャレンジャー大会とは優勝した時に貰えるATPポイントが80~110の大会の事で、この大会で予選を突破した場合にITFポイントが30ポイント獲得できます。
ATPチャレンジャーの本戦ではATPポイントが獲得できるため、ITFポイントは獲得できません。
ITFランキングが使用されるのはどういった時か
ITFランキングが使用されるのは大きく2つ
- フューチャーズ大会のエントリーやシードを決定する時
- ATPチャレンジャーへのエントリー
フューチャーズ大会はITFポイントを獲得できるので、そのフューチャーズ大会へのエントリーやシードを決定するのにITFランキングが使われるのは、なんとなく想像は着くと思います。
大事なのは2つ目のATPチャレンジャーへのエントリーです。
ATPチャレンジャーの本戦にはだいたいどの大会にも5人分のITF枠があり、ここにITFポイントを持っている選手の上位5人が入りATPチャレンジャーの本戦に出場する事ができます。
ATPチャレンジャーの本戦で勝てばATPポイントを獲得できるので、ITFランキングを上げる事でそのチャンスを作る事ができるわけです。
ではITFランキングやポイントについては以上です。
ここまで読んでくださってありがとうございました!
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